プロジェクトストーリー

Project Story

プロジェクトメンバー

「ロイネに相談してみよう」と
頼られる存在を目指して。

アパレル流通担当
メンズインナーウェアチームの挑戦

Project Member

  • F F

    2004年新卒入社 / インナーウェア営業部
    インナー第1課 課長

    課長として、プロジェクトチーム全体の運営と進捗管理を統括。スケジュール管理、対外交渉などを担っている。

  • O O

    2014年新卒入社 / インナーウェア営業部
    インナー第1課

    担当営業として、コスト調整、社内進行管理、商談用企画の作成まで一貫して担当し、顧客への提案を主導。

  • S S

    2019年中途入社 / インナーウェア営業部
    企画開発課

    企画開発として、商品企画から仕様書作成、知財・ライセンス管理、パッケージデザインまで製品化に関わる実務を担当。

Project Mission

全国チェーンのアパレル流通企業に対して、メンズインナーウェアの企画・提案・生産を続けてきた、メンズインナーウェアプロジェクトチーム。
品質のよい製品をお手頃価格で提供するという厳しいコストミッションと、激しい競合環境の中で、選ばれ続けるサプライヤーであり続けるために。営業・企画・マネジメント、それぞれの立場からプロジェクトの全貌と熱い想いを語っていただきました。

Q. プロジェクトにおいてのご自身の役割についてお聞かせください。

F

私たちが携わるチームは、あるアパレル流通企業に向けたメンズインナーウェアのシェア拡大を目指して発足したプロジェクトです。社内でも非常に歴史が長く、15〜16年は続いています。2008年当時の資料も残っており、歴代担当者の膨大な知見が受け継がれている重要案件です。

O

私は新入社員だった2014年頃からアシスタントとして参加し、現在は営業窓口として関わっています。ワンシーズンで80〜100品番、色・サイズ展開を含めると1,000を超える商品が動く大規模なビジネスです。元々は私たちが今担当しているメンズインナーウェアのみでしたが、そのノウハウがレディースやキッズ、雑貨カテゴリーへと派生し、全社的なプロジェクトへと成長しました。

S

私は2019年に中途入社でジョインしましたが、すでに強固なチーム体制ができ上がっていました。単に商品を納めるだけでなく、顧客の売り場全体の収益拡大を目的としており、常に新しい提案が求められる難易度の高いプロジェクトだと感じています。

Q. 週次で行われるチーム内での会議と、商談のサイクルについて教えてください。

F

お客様との商談は毎週固定の曜日で決まっており、各社の持ち時間はわずか30分です。その30分のために、20社近い競合他社がひしめき合っています。限られた時間で商談を進めるためには、提案の精度とスピードが命です。

O

そのため、商談翌日にはチーム全員で会議を行います。前日の商談でのフィードバックを共有し、翌週に向けた戦略を練り直します。30分で提案できるのは3〜4商品なので、常に15〜16個の提案アイテムを用意し、優先順位を見極めます。

S

会議では「この企画は反応がよかったから深掘りしよう」「これはダメだったから次はこう変えよう」と、PDCAを高速で回しています。翌週の火曜日までにサンプルや資料を揃える必要があるので、会議が終わった瞬間から全員が次のタスクに向けて動き出します。

Q. 具体的な商品開発の成功例を教えてください。

O

記憶に新しいのは、天然素材を用いたインナーウェアのリニューアル事例です。当時、定番であった綿100%インナーの売れ行きが低迷していたことから、素材からの見直しをご提案しました。肌触りと吸湿性に優れた再生繊維に着目したのですが、難しかったのは、コスト感と着心地の両立を重視しつつ、掛け合わせる素材の配合比率を調整したことです。先方のご要望を踏まえ、約半年にわたり複数回の提案を重ね、最終的に採用に至りました。

S

この時、企画としてこだわったのは「誰が買うのか」という視点です。メンズインナーウェアではあるものの、実際には配偶者による代理購買が多いと分析し、女性が手に取りやすい、洗剤や柔軟剤を想起させる清潔感のあるパッケージデザインへと刷新しました。私は、前職は広告会社でデザイナーとして勤務していた経験があり、本案件ではパッケージデザインも自ら担当しました。素材や機能性といった中身である製品そのものの価値に加え、「店頭での見え方」まで含めて設計する視点が求められる点も、本プロジェクトの重要なミッションです。

F

単に「安いものを出す」だけでは、市場では生き残れません。消費者にとっては、「似たような商品は2つもいらない」のです。だからこそ、他社製品と並んだ時に選ばれるための「付加価値」が不可欠です。ターゲットの購買行動まで深く分析し、ゼロから企画を作り上げる。これこそがODMとしてのロイネの真骨頂であり、営業と企画が連携して顧客の課題を解決していくことが求められています。

Q. 商品企画を考える際に大切にしていることはありますか?

S

私は以前ブランド商品の企画を行っていたので「自分たちが売りたいもの」を作りがちでしたが、現在は徹底して「売り場目線」を重視しています。職業病というのでしょうか。休日でもふらっと店舗に足を運び、「お客様の店舗の、どの棚の、どの価格帯にこの商品を置くのか」というパズルを解く感覚で売り場を観察しています。

O

私もよく競合店でサンプル製品を購入し、自社製品と着比べたり、洗濯して性能を確認したりしながら比較分析を行っています。「なぜ競合製品が売れているのか」を解明し、その要素を取り入れつつ、ロイネらしさを活かした差別化を図る。このプロセスを繰り返しています。

F

どんなに頑張って作り上げた商品でも、売れなければ商機を失う厳しい世界です。しかし、うまくいけば大きな反響があり、継続受注にもつながります。成功したときの喜びをチームで分かち合った瞬間の想いを大切にしながら、日々挑戦を続けています。

Q. このプロジェクトを通じて、個人としてどのように成長しましたか?

O

最も大きく成長したスキルは、ゼロから商品を生み出す「企画力」と、それを消費者に分かりやすく届けるための「提案力」です。商品企画の上流工程から関わる中で、「この素材の特性をどのように商品価値として表現するか」を自ら考え、構想する力が身につきました。さらに、商品を実際に手に取れない中でも、「どのような見せ方で売り場に並べるべきか」を想像し、パッケージ表現を消費者目線で工夫する力も磨かれました。

F

私はスケジュール管理能力ですね。一度チャンスを逃すと次は一週間後になってしまうので、納期から逆算していま何を決めるべきか、その緻密なタイムマネジメントと推進力は、この厳しい環境だからこそ身についたスキルです。

S

私は「売れるための根拠」をロジカルに考える力がつきました。感性だけでなく、データや売り場分析に基づいた企画を立てることで、顧客にとっても納得感のある提案ができるようになったと実感しています。

Q. チーム内ではどのように役割分担をしているのですか?

O

営業の私は「情報収集と素材調達」がメインです。顧客から「今何が売れているか」をヒアリングし、ロイネのASEAN生産背景を活かして最適な素材を探してきます。例えるなら、世界中から「料理の具材(素材)」を集めてくる役回りですね。「この素材なら売れる」という仮説を持って企画の土台を作ります。

S

企画の私の場合は、営業が集めてきた「具材」を、どう調理すれば美味しくなるか、つまり「売れる商品になるか」を考えるのが仕事です。ターゲット層に合わせたデザインや、コスト内で実現可能な仕様書という「レシピ」を作成し、工場へ製造指示を出します。知財確認や販促物の作成なども含め、製品化の実務全般をカバーしています。

F

私は課長としてチーム全体を俯瞰し、彼らが動きやすい環境を整えるのが役割です。メンズインナーウェアの枠を超えた横串での連携を促したり、メンバーへの業務指示や進捗管理を行ったりしながら、「チームとしてどう戦うか」という方向性を示しています。

Q. 海外拠点との連携はどのように行っているのでしょうか?

O

非常にスピーディーかつ密接に連携しています。プロジェクトチーム内の会議で「こういう素材が欲しい」という宿題が出たら、その場ですぐにASEANにある生地メーカーなど数社に英語で連絡を入れます。希望する生地の仕様や色番などを伝え、素材を探してもらいます。

F

例えば「来週のこの日までにサンプルが欲しい」とお願いすると、現地のスタッフが動いてくれて、中2〜3日で空輸してくれます。商談の前日までにはサンプルが日本に届くので、翌日の商談に持っていくことができる。このスピード感には本当に助けられています。

S

素材サンプルが届いたら、すぐに仕様書やパターンに落とし込んで翌日の商談用の資料を作成します。ロイネは強固な海外ネットワークがあるからこそ、1週間単位の超高速サイクルが可能になっていると感じます。

Q. 「いいものをリーズナブルな価格で届ける」ことにはどう向き合っていますか?

O

ここが一番の苦労ですね。お客様は「よいものを、消費者が手に取りやすい価格で」が絶対条件です。一度見積もりを出しても「もう少し下げられないか」と言われることは日常茶飯事なので、生地の混率を数パーセント単位で調整し、コストと品質のバランスをギリギリまで突き詰めます。

S

企画としても、限られたコストの中でいかに「お値段以上」の価値を感じてもらうかにこだわります。縫製の肌当たりをフラットにしたり、動きやすいパターンにしたりと、地味ですが基本的な品質を徹底的に追求します。

F

安かろう悪かろうでは選ばれません。営業のOが素材で調整し、企画のSが仕様で工夫する。それぞれの専門知識を掛け合わせることで、厳しいコスト要求の中でも品質を維持した提案が可能になっています。

Q. 技術面や品質管理での「ロイネの強み」は何ですか?

S

まずは「3Dモデリングソフト」の活用です。衣服の着圧をデータ上で可視化できるソフトで、「他社製品と比較して、当社はこれだけ圧迫感が少なく、より快適である」という点を、数値とビジュアルの両面から根拠をもって示すことができます。3Dモデリングソフトはスポーツウェア分野では活用が進んでいますが、インナーウェアにおいてここまで科学的なアプローチを行っているメーカーは、まだ少ないと考えています。

O

「糸」から開発できる調達力もロイネの大きな強みです。既存のカタログから生地を選ぶのではなく、「何番手の糸を使って、こういう密度で」と詳細に指定して生地を作ります。このセミオーダーメイドの開発力は、他社には真似できません。

F

知財や権利関係の徹底した管理も信頼につながっています。近年厳しくなっている特許や意匠権のリスクを企画段階から潰し、安全な状態で商品を送り出すコンプライアンス意識の高さも、大手顧客から選ばれる理由の1つですね。

Q. 今後の展望と、目指すチームの姿を教えてください。

F

現状の商権維持は大前提として、競合他社が扱っている「季節性の機能性インナーウェア」などのメイン商材に風穴を開けたいですね。機能性インナーウェア(防寒インナーウェア、冷感インナーウェアなど)は通年商品とは異なり、シーズンに入ると一気に売れる爆発力のあるカテゴリーです。この分野で、ロイネの商品が新たな柱となるよう、チーム一丸となって挑戦したいと思います。

S

年々新しい機能やデザインが出る中で、最終的に「やっぱりこれがいい」と選ばれ続ける、多くの人の生活に欠かせない「定番」と呼ばれる商品を開発することが、企画としての最大の目標であり喜びです。

O

粘り強く提案し続けた企画がようやく実を結んだ時、お客様からの依頼書に、「既存商品をただ安く持ってくるメーカーは他にもあるけれど、ロイネさんの強みは、他社には真似できない“企画のよさ”にあると思っています。これからもよい提案を期待しています!」と一筆添えられていました。このときの感動は、今でも忘れられません。単に言われたものを作るのではなく、お客様が「新しい商品を作りたい」と思ったときに、「まずはロイネに聞いてみよう!」と真っ先に名前を挙げて相談していただける存在でありたい。その想いを胸に、今後も努力と挑戦を続けていきます。